ゆるゆる中受殴り書き

中受終了女子の母が綴るゆるーい記録

付箋の色分け、アプリでもやりたかった──カラータグ機能と、Google Play公開のご報告

 

中学受験の伴走をしていた頃、教材には色のついた付箋を貼っていました。

赤は「絶対もう一回」。黄色は「ちょっと怪しい」。青は「たぶん大丈夫」。

ページを開かなくても、付箋の色を見ればその問題の温度感がわかる。地味ですけど、復習管理において一番頼りにしていた仕組みでした。

お受験マネージャーを作りながら、ずっと思っていたことがあります。

「この付箋の感覚、アプリでもできないかな」


カラータグ機能を追加しました

今回のアップデートで、問題ごとに色のタグをつけられる「カラータグ」機能を追加しました。

使い方はシンプルで、問題を登録するときや編集するときに、好きな色を選んでつけるだけです。ホーム画面の最優先課題や科目別一覧、復習予定にも小さな付箋マークが表示されるので、一覧をスクロールするだけで「あ、これは赤だった」とすぐにわかります。

色の意味は自由に決めていただいて大丈夫です。

「赤=最重要」でもいいですし、「ピンク=うちの子が苦手意識を持っている問題」でもいい。正解・不正解とは別の軸で、親の直感やお子さんの反応を記録しておけます。

忘却曲線が「いつ復習するか」を教えてくれるなら、カラータグは「どんな温度感の問題か」を教えてくれます。

復習のタイミングはアプリに任せて、問題の温度感は自分の目で見る。このふたつが揃うと、復習管理がぐっと楽になると思っています。


Google Playで公開されました

もうひとつ、ご報告があります。

お受験マネージャーが、Google Playで公開されました。

これまではブラウザからアクセスしていただいていましたが、Androidをお使いの方はGoogle Playからもインストールできるようになりました。もちろん、これまで通りブラウザ版もそのまま使えます。データは自動で同期されるので、どちらからアクセスしても同じ状態でお使いいただけます。

個人開発のアプリがストアに並ぶ日が来るなんて、正直なところ開発を始めた頃には想像もしていませんでした。

テスターとして協力してくださった方、フィードバックをくださった方、記事を読んで興味を持ってくださった方。ここまで来られたのは、そうした一つひとつの応援のおかげです。本当にありがとうございます。


改めて、お受験マネージャーの使い方

せっかくの機会なので、改めてアプリの使い方を簡単にご紹介させてください。

① 間違えた問題を登録する

塾のテストや宿題で間違えた問題を登録します。科目、分野、出典(テキスト名やテスト名)を入れるだけ。写真を撮って画像を添付することもできます。

② 復習のタイミングはアプリにお任せ

登録すると、忘却曲線に基づいて「1日後→3日後→1週間後→1ヶ月後」と最適なタイミングで復習リストに表示されます。「今日やるべきこと」はホーム画面を開くだけでわかります。

③ 復習したら結果を記録

復習セッションで「できた」「できなかった」を記録するだけです。間違えた問題は自動で復習リストに戻ります。できた問題は次の段階へ進みます。

④ 苦手分野が見えてくる

問題が溜まってくると、科目別の正答率や苦手分野が自動で分析されます。「算数の割合が32%」のように具体的な数字で見えるので、対策の優先順位がつけやすくなります。

⑤ テスト結果も記録

模試や塾テストの結果を記録して、成績の推移をグラフで確認できます。お子さんの頑張りが目に見える形で残ります。


最後に

ファイルとシールと付箋で管理していた頃の自分に、「こういうアプリがあるよ」と教えてあげたかったなと思います。

完璧な仕組みを作らなくていい。管理のための管理に時間を取られなくていい。

アプリに任せられることはアプリに任せて、その分の時間をお子さんとの会話に使ってもらえたら嬉しいです。

「今日はこれやろうか」と、隣に座って声をかける。それだけで十分ですから。


📎 お受験マネージャー(無料で始められます)

🌐 Web版:

ojuken-manager.com

📱 Google Play:

play.google.com

#中学受験 #復習 #アプリ #GooglePlay #個人開発 #忘却曲線 #サピックス

ファイルとシールで完璧だった復習管理が、半年で崩壊した話

中学受験の伴走を始めて最初にぶつかったのは、「復習って、どうやって管理するの?」という壁だった。

塾の授業が終わるたびに持ち帰ってくるテキスト。週テスト、月例テスト、模試。間違えた問題には付箋を貼り、解き直しが終わったら剥がす。最初はそれで十分だった。

でも「十分だった」のは、最初の数ヶ月だけだった。


ファイルとシール。私なりの「完璧な仕組み」

復習がうまく回らないことに気づいてから、私は本気で仕組みを作ることにした。

まず、専用の復習振り返り表を作った。エクセルで、教科ごとに「何を」「いつやったか」「出来はどうだったか」を記録できるようにした。

次に、教材に番号を振った。テキストの1冊1冊に通し番号をつけて、「算数-12」と言えばどのテキストのことかすぐにわかるようにした。

そしてシール。出来具合によって色を変えて貼っていく。赤はもう一度やり直し、黄色はもう少し、青はOK。ひと目で復習の進み具合がわかる。

付箋も活用した。間違えた問題には付箋を貼り、解き直しが終わったら剥がす。教材を開かなくても、付箋の数で「この単元はまだ怪しいな」と判断できた。

我ながら、よくできた仕組みだと思った。

実際、最初のうちは本当にうまく回っていた。週末に振り返り表を見ながら「今週はここを重点的にやろう」と計画を立て、シールの色を見ながら優先順位をつけていく。子どもも「青シール増えてきた!」と楽しそうだった。

「これでいける」と、本気で思っていた。


シールが、カンになった日

異変に気づいたのは、半年ほど経った頃だった。

教材の数が増えていた。塾のカリキュラムが進むにつれて新しい単元が次々と追加され、それに伴って過去の間違いも積み重なっていった。振り返り表の行数はどんどん増え、スクロールしないと全体が見えなくなった。

教材に振った番号も、もう「算数-34」まで来ていた。

ある日、子どもの隣でシールを貼りながら、ふと気がついた。

「今、ちゃんと出来具合を見て色を選んでるだろうか?」

答えは、ノーだった。

いつの間にか、シールを貼ること自体が作業になっていた。「まあ、黄色でいいか」。出来具合を丁寧に判断する余裕がなくなっていた。赤か黄色か青か、正直カンで貼っている日もあった。

付箋も同じだった。剥がすタイミングを逃した付箋がテキストの端からはみ出して、もう何のために貼ったのかわからないものもあった。

振り返り表は、更新が2週間遅れていた。

完璧だと思っていた仕組みが、静かに崩壊していた。


仕組みが悪かったんじゃない

今振り返って思うのは、仕組み自体は悪くなかったということ。

ファイルもシールも付箋も計画表も、考え方としては正しかった。「何を」「いつ」「どれくらいの出来で」復習したかを記録して、優先順位をつける。復習管理の基本をちゃんと押さえていた。

ただ、ひとつだけ見落としていたことがあった。

人間がアナログで管理できる量には、限界がある。

教材が10冊のうちは回る。20冊でもなんとかなる。でも30冊を超えたあたりから、管理そのものに使う時間とエネルギーが、復習に使う時間を圧迫し始める。

シールを選ぶ時間、振り返り表を更新する時間、付箋を確認する時間。それら全部が「管理のための管理」になっていく。

本来、復習管理は「何をやるか」を教えてくれるためのものだったはずなのに、いつの間にか管理することが目的になっていた。


ごり押しで掴んだ合格、でも

結果だけを言えば、合格は掴み取ることができた。

でも正直に書くと、最後の数ヶ月は完全にごり押しだった。仕組みが機能しなくなった後は、「とにかくやれるだけやる」「今日はこの単元」と、感覚と気合いで乗り切った。

子どもにもかなり無理をさせたと思う。

「もっと早く気づいていれば」「もっと効率よくやれていれば」。合格の喜びの裏で、そういう思いがずっと残っていた。

もし、忘却曲線に沿って「今日はこれを復習したほうがいい」と自動で教えてくれるものがあったら。増え続ける教材と間違いの山を、勝手に整理して優先順位をつけてくれるものがあったら。

シールの色をカンで選ぶ日は来なかったかもしれない。

子どもにあんなに無理をさせなくても、よかったかもしれない。


あの頃の自分に届けたかったもの

今、私は「お受験マネージャー」というアプリを作っている。

間違えた問題を登録すると、忘却曲線に基づいて復習のタイミングを自動で提案してくれる。科目も分野もバラバラでいい。登録さえしておけば、「今日やるべきこと」をアプリが教えてくれる。

シールを貼る必要はない。 振り返り表を更新する必要もない。 付箋が何のために貼られたか、思い出す必要もない。

管理を管理する時間を、子どもとの時間に変えられる。

あの頃の自分に届けたくて、作った。

もし今、同じような壁にぶつかっている方がいたら。ファイルやシールを否定しなくていい。あなたのやり方は間違ってない。ただ、量が人の限界を超えただけ。

だから、仕組みに頼っていい。

頼ることは、手を抜くことじゃない。

お子さんとの時間を、守ることだから。


📎 お受験マネージャー(無料で始められます) https://ojuken-manager.com

教材が増えた頃、成績が下がり始めた。中学受験で子どもが躓く時に起きていた3つのこと


「あれ、最近テストの点が下がってきたな」

気づいた時には、クラスも落ちていました。

原因はわかっているようで、わからない。毎日ちゃんとやっているのに。間違いノートも作っている。直しもしている。なのに、成績が戻らない。

これは、うちの子が中学受験で躓いた時の話です。


教材が一気に増える時期

塾のカリキュラムには、教材が急に増えるタイミングがあります。

新しい単元が次々と入ってくる。テキスト、プリント、テスト直し、宿題。前の範囲の復習をしたくても、目の前の教材をこなすだけで精一杯。

うちの子が躓き始めたのは、まさにその時期でした。

教材の量に追われて、「直し」が「こなす作業」に変わっていたんです。

間違えた問題をノートに写す。赤ペンで正解を書く。でも、それは「直した」のであって「理解した」ではない。理解していないから、似た問題がテストに出ても解けない。

親としてはちゃんとやらせているつもりでした。でも、ノートの赤字は増えていくのに、成績は上がらない。あの時期は本当にしんどかったです。


躓いている時に起きていた3つのこと

振り返ってみると、成績が下がっている時期に共通して起きていたことが3つありました。


1. 弱点の場所が掴めない

「算数が苦手」。それはわかる。でも、算数のどこが苦手なのか。

速さなのか、場合の数なのか、図形なのか、割合なのか。さらに細かく言えば、流水算が苦手なのか、旅人算が苦手なのか。

親として子どもの弱点を探しに行くんです。テストの答案を見て、テキストを見返して、間違えた問題に印をつけて。私はこれを「親サーチ」と呼んでいました。

でも、教材が大量にある中から「この子は今、具体的にどこで躓いているか」をピンポイントで特定するのは、想像以上に難しかった。

流水算が苦手なのはわかった。理科は太陽と月の動きの把握が弱い。それくらいは掴める。でも、4教科全体で「今、何を優先して復習すべきか」の優先順位をつけるのが本当に大変でした。


2. できる問題に時間を使ってしまう

これは以前も書いたのですが、子どもは「できる問題」をやりたがります。

正解すると気持ちいい。丸がつくと嬉しい。親も「よくできたね」と言いたくなる。

でも、テストで点を落とすのはいつも「できなかった問題」の方です。

本当に時間をかけるべきは苦手な単元の復習なのに、気づくとできる問題の復習で1時間が過ぎている。そして苦手な問題には「明日やろう」と付箋を貼る。その付箋が、次のテストまで剥がされることはない。

これ、どのご家庭でも覚えがあるんじゃないでしょうか。


3. 「やっている」のに「回っていない」

朝学習は欠かさずやらせていました。夜の直しも、よほど眠い時以外は必ずやる。これは最後まで守り続けました。

でも、「毎日やっている」と「効率的に回っている」は違うんです。

毎日1時間勉強していても、その1時間の中身が「すでにできる計算ドリル30分+苦手な文章題10分+なんとなくテキスト読み20分」だったら、苦手の克服には足りない。

問題は、勉強時間の量ではなく、配分でした。

子どもは自分で「今日は苦手な流水算を重点的にやろう」なんて判断できません。それは親がやるしかない。


「塾に任せていれば大丈夫」は、本当にごく一部

よく聞く話があります。

「うちは塾に任せっぱなしでしたけど、受かりましたよ」

これ、鵜呑みにしたらいけないと思っています。

もちろん、そういうお子さんもいます。塾の授業を聞くだけでぐんぐん吸収して、家庭学習ほぼゼロで難関校に受かる子。でもそれは、本当にごく一部です。

うちの子はごくごく平凡な子どもでした。

小2の時に元素に目覚めて、周期表と全元素の性質をすべて覚えた時は「この子、天才かもしれない」と本気で思いました。でも今振り返れば、あれは「興味が強く向いていた」だけ。受験期に入ったら、興味の対象じゃない物理や化学は見事にズタボロでした。

元素を完璧に覚えた子でも、受験の理科は別物なんです。

だから、親の管理は必要だと思っています。子どもの状態を把握すること。どこが弱いかを見つけること。何を優先して復習させるかを決めること。それは塾ではなく、家庭の仕事だと感じていました。


当時の私に足りなかったもの

管理は徹底していた、と思います。

でも、限界がありました。

4教科分のテキストを全部確認して、間違えた問題を仕分けて、優先順位をつけて、復習のタイミングを決めて、実行して、結果を記録する。これを毎週やる。仕事しながら。家事しながら。他のきょうだいの面倒も見ながら。

途中から、管理のための管理に時間を取られている感覚がありました。

本当に欲しかったのは、「この子は今、何を復習すべきか」を教えてくれる仕組みでした。間違えた問題を入れたら、次にいつ復習すればいいか教えてくれて、苦手な分野がひと目でわかって、「今日はこれをやろう」が迷わず決まるもの。

あの頃、そんなツールがあったら。


おわりに

受験が終わってしばらく経ってから、私はそのツールを自分で作りました。

「お受験マネージャー」というアプリです。忘却曲線をベースにした復習タイミングの自動管理と、苦手分野の可視化ができます。

当時の自分に届けたかったもの。今まさに同じように悩んでいる保護者の方に、少しでも役に立てたら嬉しいです。

無料プランから始められます。

https://ojuken-manager.com


タグ:#中学受験 #復習 #サピックス #苦手 #成績 #保護者 #忘却曲線 #アプリ

【SAPIX】5年で下がり始めた娘が、復習サイクルだけでαに戻った話

こんにちは、のんです

 

娘の中学受験を伴走したワーママで、いまは「あのとき気づけてよかった……」と心底ホッとしている、ただの一人の母です。

この記事を書こうと思ったのは、最近、5年生のお子さんを持つママ友から立て続けに、まったく同じ相談を受けたからです。

 

「デイリーチェック(DC)はできてるのに、マンスリーになると忘れてて点が取れないの。なんでだろう?」
「4年のうちはαに近いところにいたのに、5年に入ってからジワジワ落ちて、本人も自信なくしてる……」

 

これ、ぜんぶ、6年前のうちです。
そして当時の私は、家庭教師を入れてもイマイチ成果が出ず、本気で「もうサピやめさせたほうがいいのかな」とまで思い詰めていました。

でも結果として娘は、ある「仕組み」を入れただけでマンスリーが安定し、α(最上位クラス)まで戻ってこれました。本人の根性論ではなく、ほんとうに 「仕組みの勝利」でした。

今日はその全部を、当事者ママ目線で、できるだけ正直に書こうと思います。長くなりますが、いま5年生で踏ん張ってるご家庭に、少しでも届けばうれしいです。

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 「DCではできてたのに、マンスリーで取れない」問題

まず冒頭の相談、これって本当にサピックスあるあるです。

デイリーチェック(毎週の小テスト)はクラス内でも上位なのに、月1のマンスリー確認テストになると、いきなり偏差値が10下がる。「うちの子、応用力がないのかな……」と落ち込む保護者の方、多いと思います。

でもこれ、応用力の問題ではないことが本当に多いです。
ただ単に、忘れているだけ。

考えてみれば当たり前で、DCはその週に習ったことが範囲です。直前にやればそれなりに取れる。一方、マンスリーは過去1〜2か月の範囲。3週間前にやった単元が、テストの当日まで頭に残っているかどうか、それだけの勝負なんですよね。

サピックスのテキストは1週ごとに新しい単元がどんどん入ってきます。特に5年生になると、デイリーサピックスもデイリーサポートも分量がぐっと増え、「今週分をこなすだけで精一杯」。先週の復習なんてやってる余裕、正直ありません。

結果、こうなります。

- 月曜:今週の授業
- 火〜木:今週分の宿題でいっぱいいっぱい
- 金:DC対策で今週分を直す
- 土:次の週の授業
- → 先週分は2週目から脳の引き出しの奥へ……
- → マンスリー前にあわてて「予想問題プリント」を回す
- → 一夜漬けの記憶でなんとか乗り切ろうとする
- → 取れない

6年前の今ごろの、わが家そのものでした。

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エビングハウスの「1日後に74%忘れる」は本当か?

ここで、有名な「エビングハウスの忘却曲線」の話をさせてください。

ドイツの心理学者ヘルマン・エビングハウス(1850–1909)が、1880年から1885年にかけて自身を被験者として行った記憶実験の結果で、1885年の著書『Über das Gedächtnis(記憶について)』にまとめられています。よく引用されるのは、こんな数字。

- 20分後 → 42%忘れる
- 1時間後 → 56%忘れる
- 1日後 → 74%忘れる
- 1週間後 → 77%忘れる
- 1か月後 → 79%忘れる

「1日経つだけで4分の3も飛ぶの!?」とゾッとしますよね。

ただし、ここは正直に注釈を入れさせてください。
このエビングハウスの実験、覚えさせていたのは **「子音・母音・子音」を組み合わせた"無意味綴り"** という、意味のない3文字の記号の羅列です(「WID」「ZOF」「BOK」みたいな、辞書にもない文字列)。**算数の解法や社会の歴史の流れみたいに、意味とストーリーで覚えるものとは性質が違う。**

しかも厳密にいうと、この曲線は「忘れた割合」ではなく 「節約率(savings score)」、つまり「もう一度覚え直すときに、最初に比べてどれだけ時間が節約できるか」を示したものだ、という指摘もあります。アムステルダム大学のヤープ・ムッレらが2015年に追試した論文(PLOS ONE掲載)でも、この点が確認されています。

なので、「1日後に74%」は、そのまま中学受験の勉強に当てはまる数字ではありません。あくまで目安、あくまで参考値です。

それでも、ここから学べる本質は、はっきりしています。

「人間は時間が経てば忘れる。だから、忘れる前に思い出させる仕掛けが必要」

これだけは、無意味綴りでも意味のある学習でも、共通する真理だと思っています。

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5年生で起きた、わが家の下降スパイラル

少し時間を巻き戻します。

娘がサピックスに入ったのは、新4年生(3年生の2月)から。
入塾テストの結果、上から2番目のブロックでスタートしました。低学年から準備していたわけでもなく、私の中では「滑り出しはまずまず」という感覚でした。

4年生の1年間は順調でした。DCも8割は取れていたし、宿題も全部こなせていた。マンスリーも偏差値60前後をキープ。「サピックス、なんとかなりそう」とすら思っていました。

ところが、5年生になった瞬間、空気が変わりました。

まず、テキストの量が露骨に増える。算数のデイリーサポートはA面B面で別単元、社会も歴史が始まり、理科も計算が一気に難しくなる。GW明けや夏期講習を境に、家庭学習の時間で全範囲を回しきれなくなりました。

そして、マンスリーの平均点が下がっていく。5年からは「数値替えの問題」だけ覚えていても、ちょっと角度を変えられると太刀打ちできない問題が混ざってくる。テキストの後半に「思考力アップ」「入試問題に挑戦」というページが追加され、そこを飛ばすか取り組むかで差が開きはじめました。

娘の偏差値は、61 → 58 → 55 → 53……。
クラスもα近辺から、アルファベットの真ん中あたりまで下がりました。

本人もしんどそうでした。塾から帰ってきて「今日のDC、半分しかできなかった……」とこぼす夜が増え、私もどうしていいか分からず、まずは家庭教師にお願いすることにしました。

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 家庭教師は「理解した気」にはなる、でも定着しない

家庭教師の先生は素晴らしい方でした。授業も丁寧で、その日にやった単元は、終わったあと娘も「わかった!」と言う。私もホッとする。

でも、1週間後にもう一度同じ問題を解かせると、解けない。

これ、家庭教師の先生が悪いわけではありません。むしろ先生はちゃんと教えてくれていた。問題は、「教わったその場で理解する」のと、「自分の引き出しに入って、いつでも取り出せる」のは、まったく別物 だったということ。

ここで私はようやく気づきました。

 うちの子に足りないのは、"理解"じゃない。"定着"だ。

そして、家庭教師に頼っていたのは、本質的には「親が解説できないから外注する」というだけのことで、定着のサイクル自体は、結局家庭で回すしかない。これは塾の先生が代わってくれることでもないし、家庭教師でも代替できない部分でした。

サピックスは構造的に、「授業 → 家庭で復習・宿題 → DC → 翌週は次の単元」という前提でカリキュラムが組まれています。これはサピックスの批判ではなく、「家庭で復習を回せる子」を前提に最適化された塾なんだ、と腑に落ちた瞬間でもありました。

塾の先生が「テキスト後半の応用問題、無理にやらなくていいよ」と言うのも、私は途中から「裏側」が見えるようになりました。あれは 「学力的にやらなくていい」のではなく、「家庭の負荷的に全員には課せない」という意味だと、私は解釈しています。塾は集団授業の最大公約数でしか面倒見られない。だから、上を狙うご家庭は、家でやってくださいね、という暗黙のメッセージ。

これに気づいたあたりから、私の「サピとの付き合い方」は変わりました。

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 転換点:のんの復習サイクル(4回 + 月1総括)

そこからやめたのは、「テスト前の予想問題プリントを徹夜で回す」 ことでした。代わりに、こんなサイクルを組みました。

```
【のん家の復習サイクル】

① その日のうちに(授業当日)
   → 帰宅後、間違えた問題を必ず直す。間違いノートに残す。

② 3日後にもう1回
   → 同じ問題をもう一度、何も見ずに解く。
     解ければOK。解けなければ印をつけて、また3日後。

③ 1週間後にもう1度
   → 別の単元の宿題と並行しながら、先週の間違いを再チェック。

④ マンスリー直前にもう1回
   → ここで「まだ忘れてる単元」をあぶり出す。
     予想問題ではなく、自分の間違いノートに戻る。

⑤ 月1回、総括テスト
   → 過去1か月で間違えたすべての問題を、母(私)が
     テスト形式に作り直して娘に解かせる。
     全問正解になるまで、繰り返し。
```

ポイントは、「やみくもに復習しない」「テスト前の予想問題に逃げない」 この2点でした。

これ、エビングハウスの言う「1日後・3日後・1週間後」の復習タイミングとほぼ同じです。意図したわけじゃないんですが、自然とそうなりました。人間の脳の作り上、これがいちばん合理的なんだと、あとから腑に落ちました。

そして、テキスト後半の応用問題(思考力アップ、入試問題に挑戦)も、週に2日ぶん だけ、無理のない範囲で組み込みました。塾の先生は「やらなくていい」と言うけれど、α帯と戦うには、ここを避けては通れないと判断しました。

---

結果が出るまで、3か月かかった

正直に書きます。
この仕組みを始めて、最初の2か月は、まったく結果が出ませんでした。

最初のマンスリーは、偏差値53のまま。
次のマンスリーも、54。

「あれ……?やっぱり、子どもの能力なのかな?」
「重点単元だけ深掘りしたほうが、点だけは取れるんじゃない?」
「予想問題プリントに戻ったほうがいいのかも……」

何度も迷いました。夫からも「あんまり親が頑張りすぎてもさ……」と言われたり。
でも私は粘りました。理由はひとつだけ、**「家庭教師にお願いしていたときよりは、明らかに"翌週同じ問題を解いたときの正答率"が上がっていた」** から。テストの点には出ていなくても、娘のノートを見れば、確実に変化していたんです。

3か月目のマンスリーで、ようやく偏差値58。
4か月目、61。
半年後の組分けで、64。

クラスはアルファベットの真ん中から、上位ブロック、そしてα下位 → α中位まで戻ってきました。最終的にαに定着したのは、サイクルを始めて10か月後くらいでした。

---

なぜ復習サイクルだけで点が伸びたのか、自分なりの分析

ここからは、私の持論です。

サピックスのマンスリーや組分けって、結局のところ、「過去1〜2か月に習った"型"を、本番でちゃんと引き出せるか」を見ているテストなんですよね。新しい問題を解くのではなく、習った型を当てはめる練習。

であれば、勝負はシンプルで、

1. 全部の単元を、漏れなく一度は理解する
2. 理解した型を、忘れる前に何度も呼び出して、いつでも引き出せる状態にする

この2つを満たせば、偏差値は自然に60を超えてきます。
家庭教師は1番をサポートしてくれますが、2番は家庭の仕組みでしかカバーできない。それが、私が10か月の試行錯誤で得た結論です。

そして、繰り返し復習することで、同じ問題が「数値替え」の角度違いで来ても、初見の応用問題でも、共通する"型"が見えるようになる。応用問題ができるようになる、というのは、地頭が突然よくなったわけではなくて、ベースの型が「ストックとして」十分溜まったから、初見の問題で「あ、これは○○算と××算の組み合わせだな」と分解できるようになる、ということなんだと思います。

つまり、応用力の正体は、深く定着した基本の組み合わせ。これに気づいてからは、「うちの子、応用が弱いから応用問題集をやらせなきゃ」という発想自体が消えました。やるべきは、すでに習ったものの定着を深めること、それだけ。

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「重点だけ」「予想問題だけ」をやめてよかった理由

少し脱線しますが、5年生の保護者会で、塾の先生がこう言ったんです。

「マンスリー前は、テスト範囲の重点単元だけに絞って復習してください」

これ、半分は正しいんです。直前期にやる範囲としては、間違っていない。
でも、これを真に受けると、「習った直後の単元しか復習しなくなる」んですよ。3週間前の単元は、テスト直前にちょこっと見直すだけ。それ、すでに忘れてます。

だから私は、塾の先生のアドバイスを「テスト前の戦術」として聞きつつ、それとは別に「毎週コツコツ回す自分の仕組み」を持つことにしました。サピックスのアドバイスを否定するのではなく、補完する形で。

塾は集団授業の最大公約数でしかアドバイスできません。だから、自分の子に最適化された運用は、結局、家庭で組み立てるしかない。これは中学受験の宿命だと思います。

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 最後に:私が「管理の外部化」にたどり着いた話

長くなってしまいました。でも、いちばん書きたかったのはここから先かもしれません。

復習サイクルを回し始めて、効果は出ました。でも、**運用は本当にしんどかった** です。

- 今日やった問題は何ページか
- そのうち何問間違えたか
- 3日後に解かせる予定はいつか
- 1週間後はいつ来るか
- 月1の総括テストには、どの問題を入れるか

これ全部、私はExcelとノートと付箋で管理していました。机の上は付箋だらけ、Excelはシートが30個。夜中まで「明日の朝、娘にやらせる問題はどれだっけ」と探していたこともあります。

仕事もしている身で、これを6年生まで続けるのは正直、無理だと思いました。

そこで私自身でアプリを作ったんです。「お受験マネージャー」というWebアプリです(

お受験マネージャー|中学受験の復習管理アプリ|忘却曲線で苦手を克服

)。

機能の説明をここで延々するつもりはなくて、私の使い方だけ書きます。

- 娘が解いた問題で「間違えたもの」だけアプリに登録しておく
- すると、忘却曲線にもとづいて、次にいつ復習させるべきか*を自動で提案してくれる
- 科目別・分野別の正答率がグラフで見えるので、苦手単元が一発で分かる
- AI問題生成(β機能)で、似た問題を出題してくれる

要は、私がExcelで必死にやっていた「復習タイミングの管理」を、ぜんぶ肩代わりしてくれるんです。

「中学受験の復習・スケジュール管理を、お母さんの代わりに」というキャッチコピーがあるんですが、まさにこれ。私の「管理する脳のリソース」が、娘の問題を解説する側に回せるようになりました。

押し売りするつもりはまったくありません。私自身、最初はExcelで全然回せてたし、付箋でもなんとかなる。ただ、「自分の脳でこれを管理し続ける限界」を感じている保護者の方には、こういうツールに **管理を外部化する** 選択肢があってもいいんじゃないか、と思っています。

私はもう、Excelには戻れません。

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まとめ

長文になってしまいましたが、伝えたかったのはこれだけです。

- 5年生で点が下がるのは、応用力ではなく 定着の問題であることが多い
- エビングハウスが示すように、人は忘れる生き物。だから「忘れる前に思い出させる仕組み」がすべて
- その日 → 3日後 → 1週間後 → テスト前 → 月1総括、の **5タッチ** で定着する
- 結果が出るまで2〜3か月はかかる。でも粘れば必ず変わる
- 塾は集団最適、家庭こそが個別最適の現場

αに上がれたのは、娘が天才だったからではなく、仕組みが回り始めたから です。
ご家庭に合う仕組みを、ぜひ作ってあげてください。

このnoteが、いま5年生で悩んでいるどなたか1人にでも、ヒントになれば本望です。

最後まで読んでくださって、ありがとうございました。

のん

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#中学受験 #サピックス #SAPIX #マンスリーテスト #復習 #忘却曲線 #中学受験ママ #中受伴走

シール管理、Excel、付箋。“ちゃんとやってた”のに回らなかった、サピックスマンスリー前の復習

 

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「今回こそは、計画的にやろう」

マンスリーテストの2週間前、私は毎回そう決意していました。

テキストには◎△✕のシールを貼って、間違えた問題にはふせんを立てて、Excelで復習スケジュールを組んで。

「うん、完璧」って思うんです。2週間前の時点では。

でも気づくと前日の夜。テーブルの上にはテキストが5冊積み上がっていて、「あれ、算数の速さの問題、どのテキストの何ページだっけ……」と全ページめくっている自分がいる。

これ、毎月やってました。

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## 「ちゃんと管理してる」という幻想

私、管理することは好きだったんです。

ファイルは科目別にファイリング。ノートは予習用・復習用・直し用で分ける。テキストの表紙には「第◯回 ◯月◯日 完了」と日付を書き込む。

傍から見たら、すごくちゃんとやってる親に見えたと思います。

でもね、「管理してる」と「管理できてる」は全然違ったんです。

ファイルが増えるたびに、どこに何があるかわからなくなる。ノートを分けすぎて、「あの問題の直し、どのノートに書いたっけ?」が頻発する。日付を書き込んだはずなのに、「これ、いつの範囲だっけ?」が出てくる。

管理の仕組みを作ることに満足して、肝心の「次に何をやるべきか」がぼやけていく。

マンスリー前になると毎回、整理したはずの資料をひっくり返して、結局もう一度仕分けし直す――という、壮大な二度手間をやっていました。

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## シールは貼れる。でも「検索」ができない

弱点把握のために、テキストの問題にシールを貼っていた時期がありました。

◎ = 一発で解けた
△ = 解けたけど怪しい
✕ = 完全に間違えた

これ、やってるお母さん多いと思います。パッと見で理解度がわかるし、色分けすると達成感もある。

でも、ある日こう思ったんです。

**「✕だけ、全科目から抽出して一覧にできないかな」**

……できないんですよね。

シールはテキストに貼ってあるから、見るには全ページめくるしかない。算数のテキスト4冊、国語2冊、理科2冊、社会2冊。全部ひっくり返して✕を探す? マンスリー前にそんな時間ないです。

結局「たぶんこのへんが苦手だったはず」という記憶頼りになって、シールの意味がほとんどなくなっていました。

Excelで管理しようとしたこともあります。問題番号と正誤を入力して、フィルタで✕だけ抽出する。理屈上は完璧。でもね、毎回の授業の後にExcelを開いて入力する手間が、じわじわと重くなっていく。

1週間サボると、もう追いつけない。

気づけばExcelは2ヶ月前で止まっていて、「なんのために作ったんだっけ」状態。

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## 「できた問題」ばかり回してしまう罠

復習管理で一番怖かったのは、実はこれです。

子どもって、「できる問題」をやりたがるんです。当然ですよね。正解すると気持ちいい。丸がつくと嬉しい。

親もそうなんです。子どもが「できた!」と笑顔になると、「よし、今日は頑張ったね」と言いたくなる。その空気が心地よくて、つい「じゃあもう1問やってみよっか」と、できる問題を続けさせてしまう。

でも、マンスリーで点を落とすのは、その「できた問題」じゃないんです。

後回しにした✕の問題。「あとでやろう」と付箋を貼ったまま、結局やらなかった問題。そっちが本番で出て、「あ、これやっとけばよかった……」となる。

何回これを繰り返したか、数えたくないです。

できる問題を復習する時間は、安心のためには必要です。でも、弱点に割く時間を「意識的に確保しないと」、気づいたら全部できる問題の復習で終わってしまう。

これが本当に難しかった。

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## 足りなかったのは「仕分けた後」の仕組み

振り返ってみると、私がやっていたことって、全部「仕分け」なんです。

シールで仕分ける。ファイルで仕分ける。Excelで仕分ける。

仕分けるところまでは、頑張ればできるんです。

でも、仕分けた後の**「じゃあ次いつやるの?」**を、誰も教えてくれなかった。

「3日後にもう一回やれば定着しやすい」とか、「1週間後にまた間違えたら、もう一度3日後に戻す」とか。そういう復習のタイミングには、実は研究に基づいた目安があるんです。

「忘却曲線」って聞いたことありますか?

人間の記憶は、1日後に約7割忘れるけど、適切なタイミングで復習すると定着率がぐんと上がる。そのタイミングを逃すと、また一からやり直し。

あの頃の私は、このタイミングを全部カンでやっていました。

「そろそろ忘れてるかな」「先週やったからもう大丈夫かな」。

そりゃ回らないわけです。

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## 当時の自分に渡したかったもの

今の私なら、当時の自分にこう言います。

**「仕分けの後を自動にしよう」**

間違えた問題を登録したら、次にいつ復習するかは仕組みに任せる。3日後→1週間後→2週間後→1ヶ月後と、できたら間隔を延ばし、またできなかったら短い間隔に戻す。

苦手な分野は一覧で見られるようにして、「今日やるべきこと」が開いた瞬間にわかる状態にする。

シールもExcelもいらない。ページをめくる必要もない。

……そんなことを考えて、「お受験マネージャー」というアプリを作りました。

忘却曲線をベースに、復習のタイミングを自動で管理してくれるアプリです。中学受験を経験した親として、「あの頃の自分が欲しかった」機能だけに絞って作っています。

無料プランから始められるので、もし同じ悩みを抱えている方がいたら、試してみてください。

お受験マネージャー

https://ojuken-manager.com

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## おわりに

シール管理も、Excel管理も、付箋管理も、全部「子どものために」やっていたことです。それ自体はまったく間違っていなかった。

ただ、「人間の手作業には限界がある」ということに気づくのに、私は少し時間がかかりました。

きちんとやっているつもりなのに回らない。頑張っているのに結果が出ない。そういう時って、努力の方向じゃなくて、仕組みの方に原因があることが多いんじゃないかなと、今は思っています。

この記事が、あの頃の私と同じように毎月マンスリー前にバタバタしているどなたかに、少しでも届いたら嬉しいです。

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